ベッドの上でマッシュは咳をしながら呟きました
「僕のせいだ。兄上、凄く楽しみにしてたのに・・・僕のせいで・・・」
「さぁさぁ、お薬を飲んで今日は安静にしていて下さいね」
世話係が薬を持ってきてマッシュに渡します
マッシュは薬を受け取りながらとても小さい声で聞きました
「兄上、僕のこと、何か言ってた?」
小さい声だったので聞き取れなかった世話係は聞き返しましたが、マッシュは何でもないと首を振ると薬を飲みました
「ちゃんと安静にしていれば、すぐに良くなりますからね」
世話係はそう言いながら薬の空を受け取ると、マッシュを寝かせて、布団を掛けました
『苦い薬も、寝ているだけの一日も大嫌いだ!』
『どうして僕は、こんなに体が弱いんだろう?』
『兄上みたいに元気だったら、どんなにいいだろう?』
体の弱いマッシュは、病気になるとこんな事を考えてしまいます
でも今日は更に悲しく思えてしまいました
マッシュの目に涙が溢れます
『兄上はずるいなぁ・・・いつも元気で。病気ばっかりしている僕とは大違いだ』
そんなことを考えているうちにマッシュは眠ってしまいました
夕方、目が覚めると世話係が箱を持って部屋に入ってくるところでした
何だろう?とマッシュが見ていると、世話係が言いました
「エドガー様から、マッシュ様へ、贈り物ですよ」
マッシュは体を起こして箱を受け取りました
『何が入っているんだろう?』
世話係が出て行ったので、マッシュはドキドキしながら箱を開けました
箱の中にはマッシュの大好きな胡桃が沢山入っています
でも、普通の胡桃とは違い、一つ一つに数字が書いてある様です
「数字??」
マッシュはベッドの上に胡桃を順番通りに並べました
「?」
マッシュが不思議に思っていると胡桃が一つ、ベッドの上から落ちてしまいました
「あっ!!」
マッシュはベッドから降りて胡桃を拾い上げました
その時、気づいたのです
数字の書いてある裏側に文字が書いてあることを
『もしかして!』
マッシュは胡桃を一つ一つ裏返して順番に読んでいきました
「は、や、く、げ、ん、き、に・・・」
《早く元気になってね 大好きだよ 僕の大切な弟へ》
マッシュは嬉しくなると同時に後悔していました
『こんなに僕の事を思ってくれる兄上を嫉むなんて・・・』
窓から夕暮れの赤い光が差し込んで来ます
マッシュは胡桃を見つめていつの間にか泣いていました
次の日、薬が効いたのか、マッシュは元気になりました
そして、エドガーに逢いに行きました
「兄上、おはよう」
「マッシュ!元気になったんだね!」
エドガーは嬉しそうににこにこしています
「胡桃、ありがとう。」
『それと・・・ずるいなんて思って、ごめんね』
マッシュはお礼を言いながら心の中で謝りました
「気に入ってくれたんだね!良かった!!」
エドガーはマッシュの手をとって笑顔で言いました
「さぁ、遊ぼう!今日は何をしようか?」
「次の遠出の計画を立てない?」
「そうしよう!!」
それから双子の王子は遠出の計画を立て始めました
エドガーの笑顔を見ながらマッシュはこう思いました
『大好きだよ、僕の大切な兄上』
勝手な妄想があるので読まなくてもかまいませんよ!
長いので次ページへ