『カール』から色々考えてみる!
『カール』は「ケヴィンの無二の親友チビウルフ」「森で母ウルフに死なれ、1人ぼッちとなったちびウルフ。ケヴィンの無二の親友だったが、突如、凶暴化し、ケヴィンに襲い掛かる」(基礎知識編より)と紹介される、ケヴィンが旅立つ理由の一番の要因となった狼の子供。凶暴化したためにケヴィン(親友)に半殺しにされ、生き埋めになった所をケヴィンパパでもある『獣人王様』自らに掘り起こされ、(ケヴィンがパーティーに居る場合)『ルガー』を倒した後『獣人王様』からの話の最中、マントの影からひょっこり出てくるとっても羨ましいヤツでもあります。
最初プレイした時は「ケヴィンとカール可哀相」とか「ケヴィンとカール良かったね」としか思わなかったのですが、某動物学校を卒業してプレイすると気が付いた事が何点かありました。
では、管理人の犬の行動学や知識を総動員して語りたいと思います。(どこぞに提出するレポート的な仕上がりです。そして間違っているかも知れません((アバウト!!)))
注意!!『カール』の可愛くて守ってあげたいイメージ(?)を壊したくない人は読まないで下さい!
・『カール』は本当に『ケヴィン』の親友だったのか?(イキナリ凄いテーマだ…)
本来、犬と人間は『友人』『家族』。といわれていますが、これはあくまで人間が勝手にそう思っている場合が多いです(怒らないで下さいね)。
『犬』にとって、『家族』は『群れ』であり、また『友人』は『ライバル』でもあるんです。では、まずは『群れ』についてお話しましょう。
『群れ』とは『ボス(『ビーキン』では『獣人王様』)』を中心とした同種(『ビーキン』では『獣人』と『狼』)の集まりの事です。そして、この『群れ』の中には“順位”というものが必ずあります。一位を『ボス』、それ以下順々に…と言う具合になっているんですが、この“順位”は動物の中では最も重要視される事です。
食事・繁殖・挨拶にいたるまで“ボス”が全て優先されます(食事については“小さい子供”が優先だったかもしれません)。
以下の順位の『犬』は以下順々に…としていく(犬の躾で『犬のご飯は飼い主が済ませてから』と言われるのは、飼い主がリーダーと教えるためです)。そして、そのかわりに『何か』が攻めてきたら『ボス』が真っ先に戦います(自分の『群れ』を守るため。HOMでも『ガウザー様』が『ぺダン組』を助けに来たことや『敵陣ぶっ込みタイプ(至近距離での攻撃タイプ)』な事も当てはまるかな?)。
また、『ボス』は眠る時に一番高い場所で眠り、そして眠りもとても浅いです。これは、『群れ』を見渡せる位置で『群れ』の仲間を守るために何か異変があれば真っ先に行けるようにするためです(この事から『獣人王様』は『ビースト城』の一番階上に住んでいると考えられます)。
『獣人』が森に放される理由として『群れ』のルールを学ばせる事』が入っており、その中に「『順位』の事が含まれている」と考えると、勿論この事も教えられている。と十分に考えられますので、『狼』が森に住んでいる事から『狼』は『獣人』よりも“下位”だと考えられます。
では、『群れ』と“順位”について何となく解って頂けた(?)ところで、OPの『カール』と『ケヴィン』のやり取りからピックアップしていきます。
・『カール』と『ケヴィン』が寝ているところについて
『ケヴィン』がお腹を出して寝ている(お腹を上に向けて寝ている)事に対して、『カール』は蹲って眠っています。(「『ケヴィン』が蹲って寝ていたらおかしいじゃないか!!」とかはいわない方向で…)。通常、『犬』がお腹を出すのは“自分よりも上位の『犬』が居る場合”です(喧嘩で負けた時も眠る時も)。これは『犬』の『弱点』であるお腹や喉などの柔らかい部分を晒すからです。『守ってくれるもの』(つまり“ボス”等)が居る場合でないとお腹は出しません。
・たまに『ケヴィン』の前に『カール』が出る事について
『カール』と歩いているとたまに『カール』が前に出る事はありませんでしたか?私はありました。『犬』に限った事では無いと思いますが、“下位”が“上位”の前に出る事は先ずありません。
先に歩くという事は“上位”が「危険は無いか?」という事を確認するためです(人間でも、母親の前に飛び出す子供は怒られますよね?)。『カール』は『ケヴィン』について歩いていますが、たまにケヴィンの前に出ます(HOMで偵察隊が居る事はまた別の話になります。『カール』は『狼』、『偵察隊』は『獣人』です)。
・『カール』の尻尾
『カール』の尻尾はいつもいつも上をむいてピーンと張っている事を覚えていますか?『犬』は立ち尾や巻き尾(柴犬とかブルドッグとかシュナウツァー想像してもらえるとわかりやすいかも知れません)の『犬』以外、歩く時は尻尾をダラっと下げていませんか(ゴールデンレトリーバーとかチワワとか)?
尻尾をピンと上げているのは「回りに注意をしている状態」の時に見られます。つまり、臨戦態勢状態という意味なんです(月夜の森とかで戦う狼も尻尾を上げていますよね?)。
少しでも油断していない時は上がっている尻尾が揺れたりする事は先ず有りません。
(こういう犬にあったら道の反対側を歩くか、刺激をしないようにしてください。目が合ったりすると吠え掛かられたり、最悪噛まれます。)
「別に『友達』だし良いんじゃないの?」と思われるでしょうが、自然に生きる彼らの中でそれが通用するのか?という事です。
“ちび(チビ)”と呼ばれていることから『カール』はとても幼い『狼』ですが、乳離れと離乳期は過ぎていると予想されます(母狼が死んでも生きているため)。だからこの時、『カール』は既に食事の順番も知っていると思われます(離乳期は母狼が食べたものを口から出して与える為)。
また、授乳期・離乳期の時でも力の強い子狼が力の弱い小狼を押しのけて真っ先にご飯にありつきます。しかし、また違う日には昨日負けた小狼が昨日勝っていた小狼を押しのけてご飯にありつくこともあります。それから、小狼(と母狼)のじゃれあいの中にもこの“上位取得(遊び)”は含まれます(母狼とする場合、最後には必ず母狼が子狼を負かします)。
しかし、一番大切な“順位”を学んだ後に上記の事がなされているという事はどういうことでしょうか?勿論、「ケヴィンは自分より下か上かわからない状態」だと考えられます。
『カール』にとって、『獣人』は母狼から「強い生物」「守ってもらえる“群れの上位”に居る生物」だと教えられていたとしたら、『カール』の中で『ケヴィン』は“下位”だと思われていると考えられる行動を『カール』はとっています。『ケヴィン』にとって“親友”ですが、『カール』にとって『ケヴィン』は“何だった”のでしょうか?
・凶暴化したことについて
『獣人』は生まれてすぐに森に放されますが、これは『『獣』としてのルールを学ぶため』です。ここで、『『獣』のルール』とは何なのか?という事ですが、勿論たべてはいけないものや狩の仕方も含まれますが、最も重要なのは『『群れ』として機能していくための規則ごと』です。この中には『獣』として生きていくための重要な事が沢山詰まっています。
その中には上に書いた“順位”の話もあったことでしょう。しかし、『ケヴィン』は「可哀相だったから」という理由だけで『カール』を育ててしまいます。『ケヴィン』はまだまだ子供。子供が『子供(カール)』を育てる事は可能でしょうか?
『ケヴィン』は森に放されていたとは言えこの時はまだ『獣化のコントロール』が出来ない半人前です。そんな半人前がまだまだ学ぶ事(『群れ』のルールや狩の仕方等)が多い『小狼』を野生に適応させるために色々教える事が出来るのでしょうか?これも勿論無理です。
ならばどうなるでしょうか?先ず『ケヴィン』に牙を向ける事は必ず起こります。「絶対に勝てない」「自分より上位である」という事を認識されていない『ケヴィン』は『カール』にとってとてもストレスの溜まる相手です(『犬』も家の中で自分の順位がきっちり解っていないと行動((足を噛んだり、※1マウンティング))で表します)。そのストレスが爆発した時に必ず『ケヴィン』は攻撃されていたでしょう。
また、「仮死状態」ではなく『ケヴィン』が『カール』を本当に殺してしまう。という事も考えられます。なぜか?と言えば、お互いに『半人前』だからです。
『ケヴィン』は『獣化』がコントロールできません。そして『カール』が『負けた時にするお腹を出す』という仕草を知らなかったらどうでしょうか?実際に、「仮死状態」とは言え『ケヴィン』は『カール』を倒しています。これは『カール』が『獣人に対しての降参の表し方』を知らなかったから。と考えられませんか?
そして、『カール』が本当に小さい(離乳もしていない)時に『ケヴィン』に拾われていた場合はもっと酷い事になっていたかもしれません。
上に書いてある通り、『カール』が取っている行動は『ボス(またはリーダー)』が見せる行動です。『カール』は『獣王城』にも入っていた(「カールは一緒じゃないの?」の台詞から)と考えられます。そうすると、『カール』は『獣人』と同じ“順位”であると勘違いすると考えられます。とすれば。「『獣人』に喧嘩を売る」態度もとっていたかもしれませんね?
いつもは「『獣人王』の“後継者”」である『ケヴィン』と一緒(しかも、『ケヴィン』は『カール』を親友だと言っている)なので他の『獣人』も迂闊に手は出せなかったでしょう。しかし、一時でも『カール』が『ケヴィン』から離れた瞬間、『カール』は本当に誰かの手にかかっていたかもしれません。
そして、この事を『獣人王』である『ガウザー様』は予想していたと考えられる台詞があります。「たかが狼の子一匹…」の部分です。このことから「凶暴化」ではないけれど、『カール』はいつか『ケヴィン』に牙を向ける時が来ることを『百獣の王』はしっていたのではないでしょうか?
((※1マウンティング:犬が人の足等にしがみ付いて腰を振っているのを見た事がありませんか?アレは「性行動」としてではなく、「貴方は僕(犬)より“下位”だよね?」と聞いている行動です。良く、“順位”がしっかりしていない『群れ』に多く見られます。『犬』に舐められたくない方は笑ってない直ぐに「お座り」等をさせて止めさせた方が賢明ですよ!))
・『カール』と『ケヴィン』、そして『獣人王様』
『カール』は『獣人王様』によって助け出されます。そして、後々『ケヴィン』と再開するわけですが、この時まで『カール』が一体何をしていたか?という事を考えたいと思います。
先ず、助け出された『カール』は間違いなく『狼』の『群れ』の中に再度入れられた(森に放された)と思います。理由は、上で散々書いたとおり「『獣』としてのルール」を学ぶためです(何故『獣人王様』自らしないのか?という話は『ケヴィン編』で…)。
『カール』は『群れ』の中で負かされながら色々なことを覚えていきます。勿論『獣人』に対しての『行動』は『ケヴィン』に殺されかけた事によってキチンと心得たはずです。『群れ』の中で生きていくうちに『カール』は本当に自然と共に生きていく『獣』として全ての事を1から学び直したと思います。
そんな時『ケヴィン』が帰ってきます(一時帰省?)。『カール』はもう立派な『狼』として暮らしていますので『獣人王様』はきっと『ケヴィン』がまだまだ『半人前』だった時は『カール』には逢わせないつもりだったのではないのかな?と思います(『獣人王様』のマントに隠れていた為((“下位”である『カール』は“上位(ボス)”の『獣人王様』の前には『獣人王様』の許可なく出る事はありません。そんな事をしたらぶっ殺されます)))。
しかし、帰ってきた『ケヴィン』は甘さは残っているものの(ヒヨっ子)、『ルガー』を倒し「『獣』として生きる事」を学んだと解ったため『獣人王様』は『カール』と『ケヴィン』を逢わせました。
後は、ゲームの通りです。
「『獣』のルール」を理解した上での『群れ』は『家族』であり、『友達』であり、大切な『仲間』です。『ケヴィン』と『カール』が互いに「『獣』のルール」を理解したこの時、二人は本当の『親友』になったのではないかな?と思います。そして『カール』は『ケヴィン』の野生を引き出すためだけでなく、『ケヴィン』に「『獣』としてのルール」や「『獣』としての生き方」に気付かせてくれた本当に大切な『トモダチ』だったのでは…と思いました。
ちなみに、『獣人王様』は“ボス”としての役割(“下位”のものにキチンと『ルール』を理解させる)と、“父親”としての役割(“子供達”の間違いを正す)を一編にやってしまった本当にカッコイイお方です!